デジタン V6(TurboAdapter V6XDM)
(最終更新:2006/12/11)


デジタン = デジタルカメラ + 単眼鏡

デジタンとは、デジタルカメラに単眼鏡を接続して撮影する方法の愛称です。(命名者は「デジスコドットコム」冨野氏) → 詳しくはこちら

デジスコでのスコープを小さな単眼鏡に変えることで、お手軽に超望遠撮影やマクロ撮影が楽しむことができます。
デジスコの弟分、ミニデジスコ的な存在で、
50mmクラスのモバイルデジスコよりもさらにコンパクトなシステムです。

デジタンには「デジタン Z6(TurboAdapter Z6XDM)」「デジタン V6(TurboAdapter V6XDM)」がラインナップされています。

「デジタン Z6(TurboAdapter Z6XDM)/37,800円(税込み)」はZEISS製 ルーペ単眼鏡 モノ 6x18 BDSを使用。
「デジタン V6(TurboAdapter V6XDM)」/オープン価格はVixen製 マルチモノキュラー6×16 単眼鏡を使用。

ともに非常に軽量で携帯性に優れており、約30cmまたは約25cmからピントを合わすことが出来るため室内からアウトドアまで幅広く撮影に使用できます。
ピント合わせも簡単で、初心者の方にも非常に扱いやすいので、デジスコ入門用としても最適です。
接続部は数多くのコンパクトデジタルカメラと互換性のあるTurboAdapterスペックの軽金属製アダプターがセットされています。

今回私が入手したのは「デジタン V6(TurboAdapter V6XDM)」、おこづかいで衝動買いできる手ごろな?お値段、気がついたら手元にありました・・・(^-^;



「デジタン」の魅力と楽しみ方はデジスコ通信の撮影技術情報 冨野さんによる連載「僕とデジタン」で紹介されていくでしょう。
ここでは望遠撮影機材としてみた「デジタン」の位置づけを考察してみました。


・デジタンの焦点距離

「デジタン」の焦点距離は使用する単眼鏡の倍率が6倍ですが、広角側ではケラレがありますので、デジカメのズームと合わせて3倍ズームのNikon COOLPIX 7900で最大18倍(35mm換算〜約680mm)、3.5倍ズームのNikon COOLPIX P1で最大21倍(35mm換算〜約760mm)になります。

参考までに、高倍率ズームデジタルカメラとモバスコ、デジスコで焦点距離を比較してみました。



10倍ズームのパナソニックDMC-TZ1は望遠端で35mm換算380mm、12倍ズームの同DMC-FZ50は420mm、1.7倍テレコンバーターを使用して714mm。
口径50mmクラスのモバスコ、Nikon ED50はTurboAdapter 20XWFAで約13倍(35mm換算510mm)、Nikon 16/24XWDSで16倍(同610mm)、TurboAdapter 30XWFAで20倍(同760mm)。
口径60mmクラスのデジスコ、Nikon EDVはTurboAdapter 30XWFAで30倍(同1140mm)。

こうして比較してみると、「デジタン」の焦点距離は10倍ズームデジタルカメラの焦点距離、モバスコやデジスコの広角域の焦点距離に相当します。

しかし、「デジタン」は口径十数mmの小さな単眼鏡です。同じ焦点距離であっても、同じ条件で撮影したデジスコの画質には及びません。
トリミングして縮小&リサイズすれば、何とかWebで使用できる画質、デジスコが活躍するフィールドでは、「デジタン」は記録用と割り切った方がよさそうです。

例:オナガガモ

オリジナル

トリミング後

例:カワセミ

約4m先のカワセミ

約8m先のカワセミ

例:約10m先のカワセミ


オリジナル


トリミング後

例:40m先のカモ(ハシビロガモとオカヨシガモ)

トリミング前

トリミング後

こうして画質を比較すると「デジタン」はデジスコと同じ土俵で評価するのは適当でないことがわかります。

では、どのような用途が「デジタン」に向いているのでしょうか?

そのひとつが、デジスコの最短撮影距離よりも近い距離、数十cm〜数mでの望遠マクロ撮影だと思います。
デジスコでは十分な距離が撮れない被写体、例えば植物園の草花や動物園で飼育されている鳥や動物。三脚も含めてコンパクトな「デジタン」はそのような場所でも邪魔になりにくいでしょう。
大きな被写体なら「デジタン」を外してカメラ単体でマクロ撮影という使い分けも容易です。

例:テラスの花と虫

例:動物園で撮影

アカショウビン

ハチドリのホバリング

ワライカワセミ

シロフクロウ

・組み合わせ例

Nikon COOLPIX P1 + デジスコドットコム BR-P1 + デジタンV6
三脚 カメラ止めネジを変更することで使用可能
照準器 使用雲台により干渉する場合あり
電池交換 干渉しない
撮影可能範囲 35mm換算 約510mm〜約760mm

Nikon COOLPIX 5900 + デジスコドットコム BR-7900 + デジタンV6
三脚 カメラ止めネジを変更することで使用可能
照準器 使用可能
電池交換 × カメラネジが干渉する
撮影可能範囲 35mm換算 約370mm〜約680mm

Nikon COOLPIX 5900 + Nikon FSB-1A + デジタンV6
三脚 カメラ止めネジを変更することで使用可能
照準器 使用可能
電池交換 × カメラネジが干渉する
撮影可能範囲 35mm換算 約560mm〜約680mm

ソニーW1 + FCP885 + デジタンV6
三脚 カメラ止めネジを変更することで使用可能
照準器 使用可能
電池交換 × カメラネジが干渉する
撮影可能範囲 35mm換算 約430mm〜約680mm

Nikon COOLPIX S5 + Nikon FSB-5 + デジタンV6
三脚 × 使用不可
照準器 × 使用不可
電池交換 × アダプターが干渉する構造
撮影可能範囲 35mm換算 約520mm〜約630mm

人形やテストチャートでチェックした結果、COOLPIX P1は2.4倍までズームしないとでケラレが消えないのに対して、COOLPIX 5900はズーム約1.6倍でほぼケラレが消え、広角端でもケラレが少なく扱いやすいことがわかりました。

 

しかし、「デジタン」は焦点距離がデジスコに比べて短いことから、フィールドで使用する場合はどうしてもズーム望遠側を使いたくなります。
そうすると、光学系が暗くなってシャッター速度が遅くなるなど、撮影条件が厳しくなり、画質が低下する原因になります。画質的には若干ケラレが残っても中望遠域で撮影しトリミングで画角を調整した方がよいことから、画素数が多いデジタルカメラのほうが有利です。

この点を考慮して、私は上記の組み合わせの中から Nikon COOLPIX P1 + デジスコドットコム BR-P1 + デジタンV6 をデジタン常用システムとして選択しました。

はじめ、手持ちの機材を活用してショルダーバックひとつに収まるモバイルセットを考えてみましたが、実際に使ってみるとベルボン ULTRA LUXi SFは私のお散歩ルートでは高さが足りないこと、自由雲台+微動ユニットでは導入に時間がかかること、という2つの課題が気になりました。
検討した結果、思い切って三脚ベルボン ULTRA MAXi L、雲台SLIK AF1100 自由雲台を新規購入しました。(ここまで投資するならデジタンZ6が買えた・・・?)

モバイルセット(その1:手持ちの機材で構成)
デジタルカメラ Nikon COOLPIX P1(800万画素、3.5倍ズーム)
機材のみ1.8kg(バッグ込み2.1kg)
アダプター デジスコドットコム BR-P1
三脚 ベルボン ULTRA LUXi SF
雲台 PH-353自由雲台(付属品)
微動ユニット ビクセン 微動ユニット
撮影可能範囲 35mm換算 約370mm〜約680mm

モバイルセット(その2:最適化を目指して新規購入)
デジタルカメラ Nikon COOLPIX P1(800万画素、3.5倍ズーム)
機材のみ1.8kg(バッグ込み2.1kg)

アダプター デジスコドットコム BR-P1
三脚 ベルボン ULTRA MAXi L
雲台 SLIK AF1100 自由雲台
撮影可能範囲 35mm換算 約370mm〜約680mm


・作例

公開日 タイトル 撮影対象
2006/11/09 デジタンでカワセミ 小さなカワセミは難しい
コサギはノートリ コサギは大きいのでノートリです
デジタンで野鳥 オナガガモ、コガモ、シジュウカラ
2006/11/10 デジタンで花とハチ テラスの花に来るハチ
2006/11/12 デジタンでもこの大きさ カワセミ・・・デジスコならドアップの距離
トリミングした方がGood ズーム比を変えてオナガガモを撮り比べ
2006/11/14 スズメ カワセミよりも難しいスズメ(E5900)
オナガガモ♀ オナガガモ♀(E5900)
2006/11/15 キセキレイ カワセミを待つ間にキセキレイを
ようやく出てきた! カワセミが茂みの中に30分以上こもっていました
2006/11/21 暗いところが苦手なデジタン アシ原の中のバン、藪の中のメジロ
近くが得意なデジタン 餌がもらえる?と近寄ってきたオナガガモ♀
遠くは苦手なデジタン 散歩先で見かけたオカヨシガモとハシビロガモ
2006/11/23 憧れのアカショウビン 動物園で憧れのアカショウビンのドアップを撮りました
ハチドリのホバリング 蜜を吸いにくるハチドリのホバリングを狙いましたが、デジタンでは明るさが・・・
なかなか会えない日本の鳥 フィールドではなかなか会えない鳥をじっくり観察してきました
2006/12/11 動物園のハシビロコウ 大きな頭でユーラスな表情だけど、アップにすると怖い

※作例をニコンオンラインアルバムで公開しています(1024×768ピクセル) → 「デジタン V6(TurboAdapter V6XDM)」

※動物園の画像は別のアルバムで公開しています(1024×768ピクセル)→「デジタンV6で動物園」